2025年10月14日
今回も少しマニアックな内容になります。
歯牙欠損した部分をブリッジ治療にて加療する時のテクニックです。
歯牙を抜歯して歯肉が自然治癒するとこのような歯肉形態になります。

下記こちらの矢印部分は、歯牙抜歯時にソケットプリザベーションという処置を併用した後の治癒歯肉状態です。

ソケットプリザベーションとは、抜歯した抜歯窩に骨材料を填入し骨造成を抜歯時に同時に施行する方法です。
ソケットプリザベーションを併用することによって、抜歯した部位周囲骨の吸収減少をおさえ、歯肉幅、歯肉高さの温存を期待します。

仮歯の歯肉側の形態をやや歯肉に食い込ませ、被せ物を完成するまえに歯肉に凹を形成します。
この処置をすることによって、ブリッジダミー歯牙部分がより天然歯様な見た目を再現することができます。

被せ物、ダミー歯牙部分において、より天然歯様な見た目を再現するためには、黒丸部分の歯間乳頭を再現することと、赤線部分の厚み膨らみを帯状に再現することが大切です。
黒丸部分に隙間(ブラックトライアングル)があったり、赤線部分の歯肉が凹んだりやせてしまっていると、被せ物やダミー歯牙の作り物感が増してしまいます。

被せ物、ダミー歯牙は作り物のため、天然歯牙同様にはなりませんが、このようなテクニックを併用することによって、より天然歯牙様な審美クオリティーを追求します。
少しマニアックな内容になりましたが、このような事も大切にしながら治療をしております。
村田拓也