2025年9月09日
こんばんは。
今回は、インプラントの方法についてのコラムになります。
インプラントは主に、
①歯牙1本なくなってしまった部分に埋入する方法
②歯牙数本なくなってしまった部分にブリッジとして埋入する方法
③入れ歯の支えとして埋入する方法
があります。
今回は、歯牙が全部ない部分(無歯顎)に埋入し、インプラントだけですべての歯牙を回復する方法です。
無歯顎の場合、一般的には総義歯となりますが、大きなプラスチックの義歯が口腔内に入るため異物感や味覚の低下、硬い物が噛みづらい、などの症状、不快感がつきものです。
それらの症状を回避するために、インプラントを適切な本数埋入し、インプラントのみの支えで歯牙を回復する方法があり、ボーンアンカードブリッジ(BAB)といいます。

ボーンアンカードブリッジの場合、インプラントだけでしっかりと噛む力を支えられなければなりません。
上顎か下顎か、骨の状態、噛む力、選択できるインプラントの長さ太さ、などで変化します。
様々な考え方がありますが、現在の1つの考え方は、上顎は最低8本のインプラント(オールオン8)、下顎は6本のインプラント(オールオン6)が必要と考えられています。
下顎より上顎の方がインプラントの本数が必要な理由は、下顎より上顎の方が顎骨が柔らかく、噛む力に負けないようにするためです。

インプラントと被せ物の固定は、スクリュー固定でおこないます。
連結固定するためのスクリューの挿入位置が、噛む面(咬合面)に設定できると理想的です。
今回は正中でセパレートしたタイプの被せ物ですが、すべてつながった一体型の被せ物を製作する場合もあります。この辺りは、考え方、目的で変化します。
このように、BABで咬合回復することにより、総義歯でおこる不快感を回避した環境を得る事ができるようになります。
村田拓也